心身ウェルネスラボ

自宅で無理なく全身を動かす「タオル運動」と、自己肯定感を育む心のケア

Tags: タオル運動, 自宅運動, 自己肯定感, ポジティブ心理学, 高齢者の健康

心身の健康を保つことは、充実した毎日を送る上で大変重要です。身体を動かすことと心の状態は密接に関わっており、どちらか一方だけでなく、両面からケアすることが大切であると考えられます。今回は、ご自宅で安全に実践できる低負荷の全身運動である「タオル運動」と、心の平穏を保ち、前向きな気持ちを育む「自己肯定感を高める心のケア」についてご紹介します。

タオル運動で全身を心地よく動かす

タオルを使った運動は、特別な道具や広いスペースを必要とせず、ご自宅で手軽に取り組める全身運動です。タオルの持つ適度な抵抗感を利用することで、無理なく筋肉に働きかけ、体の柔軟性や筋力の維持向上に役立ちます。

タオル運動のメリット

実践!タオル運動の紹介

運動を始める前に、必ず軽い準備運動を行いましょう。深呼吸をして体をリラックスさせ、首や肩、手足をゆっくりと回してほぐしてください。

  1. 肩甲骨と胸を開く運動

    • タオルを両手で肩幅より少し広めに持ち、ピンと張ります。
    • 息を吸いながら、タオルを頭上にゆっくりと持ち上げます。
    • 息を吐きながら、肘を軽く曲げ、肩甲骨を寄せるようにしてタオルを背中の後ろに引き下げます。この時、無理に下げすぎず、心地よい範囲で行ってください。
    • ゆっくりと元の位置に戻します。これを5回程度繰り返します。
  2. 体側を伸ばす運動

    • タオルを両手で肩幅より広めに持ち、頭上に持ち上げます。
    • 息を吐きながら、ゆっくりと上半身を右側に倒し、体側(体の側面)が伸びるのを感じます。タオルをまっすぐ保つように意識してください。
    • 息を吸いながら元の位置に戻り、次に左側も同様に行います。左右交互に3回ずつ繰り返します。
  3. 下半身の引き上げ運動

    • 椅子に浅く座り、片足の土踏まずにタオルをかけ、タオルの両端を両手で持ちます。
    • 息を吸いながら、ゆっくりと膝を伸ばし、かかとを床から少し浮かせます。太ももの裏側が伸びるのを感じてください。
    • 息を吐きながら、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
    • 左右の足を交互に5回ずつ繰り返します。無理に膝を伸ばしきろうとせず、足の付け根から動かすことを意識しましょう。

運動時の注意点

自己肯定感を育む心のケア

身体を動かすことに加えて、ご自身の心を大切にするケアも心身の健康には不可欠です。特に、自分自身を認め、尊重する気持ちである「自己肯定感」を高めることは、心の安定と幸福感につながります。

自己肯定感を育むアプローチ

  1. 「できたこと」に目を向ける

    • 完璧でなくても、日々の小さな達成や「できたこと」に意識的に目を向けてみましょう。例えば、「今日はタオル運動を3回できた」「朝、きちんと起きられた」「笑顔で挨拶できた」など、どんなに些細なことでも構いません。
    • 寝る前に、今日一日で「できたこと」を3つ思い浮かべたり、手帳に書き出したりする習慣をつけると良いでしょう。
  2. ご自身の良い点を見つける

    • 私たちはつい、自分の欠点や足りないところに意識が向きがちです。しかし、誰もが素晴らしい個性や良い点を持っています。
    • ご自身の性格や行動の中で、「優しい」「忍耐力がある」「真面目」「好奇心旺盛」など、どんなことでも構いませんので、良いと思える点を3つ以上書き出してみましょう。書き出すことで、客観的に自分を見つめ直し、自己肯定感を高めるきっかけになります。
  3. 感謝の気持ちを意識する

    • 日々の生活の中で、感謝できることを見つけることも、心を豊かにし、自己肯定感を育むことにつながります。「美味しい食事ができたこと」「家族や友人からの優しさ」「天気の良い日」など、当たり前と思えることの中にも感謝できることはたくさんあります。
    • 感謝の気持ちは、自分自身だけでなく、周囲との良い関係を築く上でも大切な要素です。

実践のポイント

まとめ

身体を動かすことと心のケアは、どちらも健やかな毎日を送るための両輪です。今回ご紹介した「タオル運動」で身体を活性化させ、「自己肯定感を育む心のケア」で心の平穏を保つことで、相乗効果が生まれ、より充実した日々につながることが期待できます。

ご自身のペースで、無理なく、そして楽しみながら、心と体の健康を育んでいただければ幸いです。小さな一歩が、大きなウェルネスへとつながることを心から願っております。